家でどう対策?スマホ購入時に、その後に、親子ですべきこと

竹内准教授は、キャンプに参加しなくても、できる対策はあるという。まずはスマホ購入時の「スマホルール」の設定だ。親子でルールを決める。その際、親からルールを押しつけるのではなく、丁寧に話し合い、親子で一緒に決める必要があるという。押しつけたルールは破られがちになるからだ。

その後、ルールを変更する際にも話し合いが必要だ。子どもはスマホで、一体、どんなアプリを使い、どんなゲームをやっているのか。親もだいたいは理解しておきたい。子どもにも言い分がある。頭ごなしに叱るのではなく、聞く耳を持つ姿勢が大事だという。

例えば、子どもたちがよくやるゲームは一試合20~30分かかり、時間が来ても急にはやめられないことが多い。そこで「最終ゲーム」を始めてもいい時間を家族と決めておくことを勧めるという。

保護者の言うことをなかなか聞かなくなる高校生などでは、友達同士や各学校の生徒会などでの話し合いを経て、共通のルール作りが効果的だという。

過半数が小学生でスマホ所持の現実 子どもだけで制御は無理

今、スマホ開始の低年齢化もすすんでいる。MMD研究所によると、2022年以降に子どもに初めてスマホを持たせた親への調査で、過半数(51%)が「小学生」のうちにスマホを初めて持たせたという。

竹内准教授は最初のトレーニングや習慣づけが大事だと強調する。

「母親と30分、一緒にLINEやメールも使ってみる。風呂に入ったらもう使わない。スマホを寝室にもっていかない。そういう習慣づけが最初の段階でできると、中学生や高校生になっても、子どもはスマホと適度な距離をとってコントロールできるようになる。

例えば、自転車に乗るには、まず三輪車、そして補助輪つきだ。いきなり大型バイクは無理。子どもは制御できず、夢中になって長時間使い続けてしまう。子どもは次々と勝手に自動表示される関連動画をやめられない。つきあい方のトレーニングや学習が重要だ。保護者は子どもに根気強く向き合い、使用時間を守ったら『頑張ったね』などとほめながらスマホと賢く付き合う方法を共に探ってほしい

竹内准教授は、これからも専門家だけでなく、子どもたちや大学生たちと一緒に、スマホとの賢い付き合い方を考えつづけていきたいという。

執筆者:TBSテレビ「news23」編集長 川上敬二郎