肝炎はどんな病気?子どもの急性肝炎は稀

ーーそもそも肝炎という病気なんですが改めて紹介したいと思います。炎症が起こって肝臓の細胞が破壊されるもの。原因は日本ではほとんどがウイルス性ということです。A型、B型、C型、E型の4つ挙げさせてもらっているのですが、それぞれどのような特徴なのでしょうか?
「元々肝炎というのは肝臓が壊れることだけを意味しているので、感染だけではなくて、例えばアルコールなどそういったことにも原因があるんです。その中でウイルスというのがよくわかっている原因としてあるのですが、肝炎にはいくつか種類があって、A型は生ガキなどから経口感染し食中毒として起こるもの、かつて日本はもうほとんどの多くの方が感染したことがあるような病気でした。B型肝炎は、母子感染、血液を介する感染、性感染症などで起きるものです。ワクチンを打っている人は今のお子さんの世代では多いと思います。B型肝炎は劇症肝炎というような、急性肝炎を引き起こすことがあります。C型肝炎は、かつて日本では非常に多かったんですが、徐々に少なくなってきていて、感染経路が限られています。E型肝炎は鹿の肉などを食べると感染するような食中毒に関するような肝炎で、比較的これらの肝炎は多くの病院で調べられます」
ーー日本での子どもの肝炎はあまりないということで、国内のウイルス性肝炎の報告数は2021年以降253人、そのうち0~10歳が2人、11~16歳が0人ということです。ほとんどは大人がかかる病気ということでしょうか?
「A型やE型のような食中毒で起こるようなのはかなりいらっしゃいます、お子さんだっています。しかしそれを除いた急性肝炎を起こす人の数なんですね。なので、全体の肝炎を意味しないんですが、A型など食中毒が原因ではない急性肝炎を起こすという点で子どもは非常に稀であります」