「テンション上がるね」── 傷ついた先にある、いびつな強さ

対話し続け、ステージに立ち続ける満島さん。「でも、発信者だからと言って傷つかないわけがないですよね」と幾島編集長が問いかけたとき、満島さんはしばらく考えてから答えました。

「傷ついたりしたときに逆に燃えたり、おもしろいねって思っちゃうように今なっちゃってるんですよね」

友人と旅行に出かけたとき、2人がメイクをした状態で食事をしていると、隣の席の人から差別表現を向けられたことがあったと言います。しかし2人はこう言い合ったそうです。

「久々にこういうの言われたね、テンション上がるね」

あとから振り返って、満島さんはその自分たちの反応の意味に気づきました。

「そうやって何か悪意を向けられたりしたときも、自分たちのエネルギーに変えていかないと生き残れないぐらい、いろんな傷つきが今まであった証拠だなと」。

傷つかないように心の形を変えてしまった当事者もいる。逆に、変えることができずに沈んでしまっている当事者もいる。満島さんは自分もいびつになってしまっているかもしれないと言いながら、こう続けました。

「いびつになっていることをうまく使って、LGBTQコミュニティのほかの人たちが傷つくということがないように、自分はどんなこと言われてもどんどん表に立っていこうと思っている」