講演中断、そして「当事者として目の前で言われた」経験

実際に講演の場でどう対応するのか、という問いに満島さんは具体的に答えてくれました。

怒号のように「お前の言ってることは全部間違ってる」と叫ばれ、講演を中断せざるを得なかったこともあれば、質疑応答の場で「LGBTQというのは存在しない」と、今その場に存在する当事者である満島さんに向かって言い放つ人もいたといいます。

そのとき、満島さんがまず行うのは、その場にいる当事者への配慮です。

「今からの話は聞きたくなかったら外で大丈夫ですよというふうにアナウンスをしてから」、徹底的に言葉を使って議論を尽くすようにしていると言います。

発信者として公の場にいる以上、対話を拒否する姿勢を見せたくない、という信念からです。

ただし、満島さんはこう付け加えます。

「これって自分がセクシャルマイノリティについて何かを伝えることを仕事だというふうに思っている人間だからやっているのであって、すべての当事者がそうできるわけじゃない」

だから、逃げることを勧める場面もあるといいます。「否定してくる人からは逃げてもいいということは、いろんな人に伝えたりすることも逆にあります」と、静かに語りました。