活動を続ける中で、吉良さんの中には少しずつ「伝える側」としての思いも芽生えていきました。

「ガイドをしたり、被爆者の方とたくさん関わる中で、使命感じゃないですけど、がんばらなきゃいけないなというか」
自分の言葉で伝える 原爆写真ユースガイド



7月22日、不動技研ながさき市立図書館で開かれていた写真展で、子どもたちは来場者を前に解説に立ちました。

これまで被爆者が担ってきた案内役を引き継ぎ、自ら調べ学んだ背景を交えて丁寧に語りかけます。

吉良さんも写真を指さしながら説明します。

「この鳥居は戦後、トラックがぶつかってバラバラと崩れてしまったのですが、少しぶつかっただけで崩れてしまうくらいにもろくなっていたんです。周囲が焼け野原となる中、立ち続けた鳥居が希望になったと話す被爆者もいました」

「爆心地近くで木や電柱が立ったまま残っているのは、爆風が上からグサッと突き刺さるように来たからなんです」
自ら調べた内容も交えながら、自分の言葉で説明しました。

写真展を訪れた男性は「若い世代がこうして引き継いでくれるのは本当にありがたい。語り継いでいくことが残された僕たちの役割なのかなと感じます」と話しました。
吉良さんは決意を語ります。

「被爆者の方から受け継いだ生の声だけでなく、伝えてくれた時の言葉の雰囲気、視線、表情、そこから得たことを後の世代に受け継いでいけるようにしたいです」

長崎で生きる若い世代が、受け継いだ記憶を未来へ届ける新たな挑戦が始まっています。
▶「被爆81年 ナガサキ原爆写真展」
主催:原爆写真を伝える会
(公財)長崎平和推進協会 写真資料調査部会
会場:(8月5日から30日まで)国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館 B2F 交流ラウンジ
▶ 書籍『ナガサキに生きる―継承フォトワークショップ、原爆写真ユースガイド―』(智書房)
編著:草野優介・吉良優希
長崎市内の主要書店にて販売中














