180キロ離れた地から――進化する火山の遠隔監視体制

あれから35年、雲仙・普賢岳は緑に覆われ、火山活動は平穏な状態が続いています。

現在、普賢岳の火山活動を監視しているのは、山からおよそ180キロ離れた福岡市中央区にある「福岡管区気象台」です。室内に並んだ数多くの大型モニターには、各火山のリアルタイム映像や、刻々と変化する地震波形のグラフが24時間体制で表示されています。

滿永大輔 技術専門官(福岡管区気象台 地域火山監視・警報センター):
「こちらの部屋がですね、地域火山監視・警報センターというところになります。火山の様子を24時間こちらで監視しているというところになります」

久富アナウンサー:「モニターに実際に映っているのが、それぞれの火山の様子?」

滿永技術専門官:「そうですね」

監視しているのは九州にある10の火山です。かつては、雲仙市にあった「雲仙岳測候所」で現地監視を行っていましたが、2002年に気象台にセンターを設立。以来、20年以上、遠隔での監視を続けています。

24時間監視のメリットと薄れる「当時の記憶」

久富:「ここで監視をできるようになったメリットはどういうことが挙げられますか?」

滿永技術専門官:
「雲仙岳測候所の場合はですね、対応できる職員の数が少ないといったところで、24時間常時観測っていうのはなかなか厳しいという状況でした。センター化することによって、24時間の監視が可能となったので、その分、監視が十分にできているのかなというところです。あとはですね、データの解析をこちらのセンターでできることで、迅速に火山の情報を発信することができるようになりました」

普賢岳に異常が見られた場合には、長崎地方気象台に連絡し、現場を確認する仕組みになっています。しかし、現在の監視体制にはある課題も挙げられています。

滿永技術専門官:
「当時の状況を知る職員が異動や退職されている状況でですね、そのときの経験をどうやって引き継ぐか。なかなか言葉とかで伝えきれないところもあるので、どうやって今の、今後の人たちに伝えていくかっていうのが職員の課題とはなります」