中道“壊滅的大敗”で野党は?
小川彩佳キャスター:
米重さん、選挙前にも中道改革連合の厳しさは分析されていましたが、蓋を開けてみてここまでの結果というのは、率直にどうでしょうか?
JX通信社 米重克洋 代表取締役:
今回の高市・自民党勝利というのは、高市総理の任期だけでは説明できなくて、やはり中道改革連合が立憲支持層をまとめられなかったという根本的な問題が、裏表になってこの選挙情勢になったと思います。
JX通信社と選挙ドットコムが、選挙の入る前の1月半ばと、選挙期間終盤に差し掛かった2月2日から4日にそれぞれ行った電話調査で、「前回の参院選で投票した政党」と、「今回比例投票先でどこに入れたいか」という質問を組み合わせて確認をしました。

【前回参院選で立憲・公明に投票した層の比例投票先】※26年2月2~5日に実施したJX通信社と選挙ドットコムの合同電話調査より(n=1051)
立憲投票層:62.2%(1月17~18日)→55.7%(2月2~4日)
公明投票層:69.0%(1月17~18日)→73.6%(2月2~4日)
立憲投票層は、1月半ばの時点では62.2%の人が中道に投票するとおっしゃっていましたが、2月の2〜4日の時点では55.7%と下がっています。本当は選挙期間で時間がたてばたつほど、増えなければならない数字です。
公明投票層に関しては、1月半ばで69.0%だったのが、2月2〜4日は73.6%まで増えているので、中道改革連合に投票する動きがおそらくありました。
しかし、肝心の土台となっている立憲投票層がまとまりませんでした。一部はチームみらいや、国民民主党、自民党などに流れているということです。
藤森祥平キャスター:
中道改革連合は、立憲民主党と公明党を合わせた党でしたが、1足す1は2どころか、大きく減らしてしまったのはなぜでしょうか?
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
前回立憲に投票した人のうち、どちらかというと緩い無党派層の人たちが、「高市さんが女性として頑張っているのではないか」と、高市さんにシフトしたということが今回あると思います。

【前回衆院選と同様の対決だった佐賀2区】
立憲→中道・大串博志:95,581(2024年)→85,185
自民・古川康:76,554(2024年)→106,320
佐賀2区の大串博志さんという立憲を中枢で担ってきた幹部候補の方ですが、2024年の選挙では、自民・古川康さんと戦って2万票近くの差をつけて勝ちました。
おそらくこのときは自公連立のため、自民・古川康さんには公明党の約2万票が入っているだろうと思います。公明党の比例票は22,456票でした。
ところが今回、公明・立憲が一緒になり、2万票余りは大串さんに入るはずで、大串さんからすると基礎票は9万票と2万票を合わせて、11万票ほど取ってしかるべきなのに、なんと8万5000票にしか届かず、票を減らしています。
一方自民・古川さんには、公明党が離れたにも関わらず3万票増えています。明らかに2024年の選挙で大串さんを支持していた立憲支持者の無党派層が、古川さんの方に寄っていったということなんです。
逆転現象が起きて、今回、自民・古川さんが当選したということで、おそらくこのような選挙区が全国で数十規模の単位であったということだと思います。
JX通信社 米重克洋 代表取締役:
無党派層がどこに投票したかというところに、今回非常に大きな動きがありました。

【無党派層の比例投票先】※出口調査より
・2025年参院選
1位 国民:15.05
2位 立憲:13.1%
3位 自民:12.0%
・今回の衆院選
1位 自民:21.8%
2位 みらい:17.5%
3位 国民:15.0%
4位 中道:14.3%
今回の無党派層の比例投票先で1位は、自民党で、2位は安野さんが率いるチームみらいが入っています。勢いが弱いとはいえ、野党第一党が少なくとも2位には入らないといけないはずです。
今回は、国民民主党にも負けているということなので、いかに中道が無党派層の支持を得られなかったかということが、選挙結果を象徴していると思います。

チームみらい 安野貴博 党首:
我々も街頭で、「今まで特に推している政党はない」という方が結構来ていただいていた印象はあったので、この数値自体は私の肌感ともすごく合うなと思います。
藤森祥平キャスター:
批判ばかりの野党というよりも、やはりチームみらいの価値観である「誰もおとしめない」や「分断を煽らない」という考え方が共感されたのではないでしょうか。
チームみらい 安野貴博 党首:
そういったポイントもあったと思います。「建設的に話し合いをしていくことが大事だ」ということを我々は訴えていて、そこは一定の評価をいただいたかなと思います。














