初めて公的に被災地を訪問

被災地訪問も、公務では初となった。5月に能登半島地震で被害を受けた石川県を訪ね、復興状況やボランティアの活動などを視察。「日本赤十字社」の青少年・ボランティア課で勤務される愛子さまにとって、“ライフワーク”ともいえる公務。近くで同行していて、活動への強い思いを感じた。

過去に成年会見(2022年)で、皇室の重要な務めのひとつとして「被災地に心を寄せ続けること」を挙げているが、まさにそれを実践された形となった。ただ被災者に優しく声をかけるだけでなく、具体的なボランティア施策にも触れ、学んできた実務の知識をもとに、真摯に向き合われた。側近によると、帰京翌日も、疲れも見せず日赤に出勤されたという。

地元住民「復興途中のこの町の姿を見てほしいと思っていた。こういう機会があって良かったと思います」「嬉しかった。愛子さまから『仮設住宅に入られて、集会所の体操とか行かれていますか』『お体を大切にしてください』とお声がけいただきました。地震から1年半、辛いことや大変なことも多かったけど、元気をもらいました」
上皇ご夫妻や天皇皇后両陛下は被災地訪問の場で、膝をついて被災者と交流された。のちに「平成流」と呼ばれたその所作だが、孫の愛子さまも同じようにのぞまれた。