「加害者も被害者だったときがある」

 保護司や教誨師について調べ、精神疾患や依存症を抱える人々が「生き直し」を目指す奈良県の施設へ去年は月2回ほど通い、元受刑者や依存症の人々の話を聞くようになった。

 2025年に入ってからほぼ毎週訪れていると話す。

 「小さいときの家族関係、人間関係の中で孤立して、相談相手や話し相手がいなかった。親からの虐待を受けていても、それを虐待と気づいていなかった。加害者も被害者であったときがあった」

 犯罪に至る原因は必ずある。理由があるから許されるわけではないが、その人が生き直すには、犯罪の原因を見つめ、本人が気づく必要がある――伸子さんはそう確信するようになった。