引き取り手のない遺骨が急増 市民の尊厳と税を守るために

そんな中、横須賀市では全国でいち早く、高齢者の一人暮らしや、身寄りのない方の孤独死といった課題に向き合い、自治体独自の終活支援事業に取り組んでいる。

北見さん
「福祉は“ゆりかごから墓場の手前まで”なんて言われていますが、それでは市民の生前はもちろん、死後の尊厳を守ることができません。先ほどの手紙は事業を始めて間もない頃に見つけたんですが、その重要性を確信した出来事でした」

北見さんによると、携帯電話が普及し始めた頃から、身元がわかるのに引き取り手のない遺骨が急増し、様々な問題が発生するようになったという。

北見さん
「以前であれば、本人の住民票や戸籍などですぐに親族と連絡をとることができたのですが、携帯電話やLINEが主流になった現代では連絡先を見つけることが本当に難しくなりました。

その結果、離れて暮らすお子さんと連絡がとれず、やむを得ず市が火葬して遺骨を保管するといったケースも発生するようになりました」

引き取り手が見つからない遺体は、各自治体が法律に基づき火葬や遺骨の保管を担うことになる。その財源の一部は税金だ。そのため葛藤を感じる自治体も少なくない。