米FRB“新議長”も「円安是正のカギ」

日銀が高市政権と調整しながら利上げの時期を探るのと、もう一つ、円安の是正には「米・FRB」の動向がカギになる。

FRBのパウエル議長は26年5月に議長としての任期を終えるが、次期議長の候補にあがっているのが▼FRB理事・ウォラー氏▼元FRB理事・ウォーシュ氏▼国家経済会議委員長・ハセット氏の3人だ。

――FRBは26年は「1回の利下げ」が中央値だとされているが、新議長の顔ぶれによっては、利下げが増えるかもしれない

『東短リサーチ』社長 加藤 出さん:
「基本的にこの3人なら1回よりも多め、かつハセット氏はトランプ大統領に近いから利下げしたがるだろう。ただ、あまり過度に利下げすると今度インフレが心配になってくるので、少し気が早いが『27年は利上げの年になるのでは』という見方がマーケットでだんだん強まっている」

――そうなると、26年のうちに円安修正しておかないと大変なことになる。アメリカの2回利下げで3%ぐらいになって、日銀がもう1回利上げすれば1%。日米の金利差が2%ぐらいになるとだいぶ局面が変わるのか

加藤さん:
「まあそうだが、一方で27年以降FRBが利上げかみたいな予想が織り込まれてくると、また金利差が開くじゃないかと。そう思われたらイタチごっこで、なかなか円安修正が進まない。やはり日銀の覚悟、本気度を示さないということだと思う」

(BS-TBS『Bizスクエア』2025年12月20日放送より)