3年をめどに“シンプルで公平な控除制度”を

―――多くの人が恩恵受けられる一方、具体的に見ると、例えば年収665万円の人の場合は壁が178万円であるのに対し、年収が1万円増えた666万円の人は年収の壁が128万円になります。つまり所得税が増え、年収に対して手取りは少ないことになりますが?

「現行制度の中で基礎控除を膨らますと、どうしてもデコボコはできる。ですから例えば給与所得控除と基礎控除をセットにして新しい控除制度を作ることも含めて我々提案しましたが、それは今回間に合いませんと財務省も言ったので。じゃあ、とりあえず中間層まで(所得を)伸ばした上で、デコボコしない公平で簡素で分かりやすい制度を、3年をめどに抜本的に作っていきましょうということも合意書に書きました」

「あと今回一つ大きいのは、我々がずっと求めてきた、物価高騰と連動して基礎控除を上げていく仕組みが入った。基礎控除を4万円上げるっていうのは所得制限関係なく全て上がるので、そうすると年収2000万円程度の方でも14万円控除額が上がる。だから減税額としては見劣りしないような減税が所得の高い人にも及んでいるので、そこはご理解いただきたいです」