マンホールトイレとは

災害の発生から時間がたつにつれて、支援が行われるようになります。
宮崎市では、災害発生から3日目までに「マンホールトイレ」を組み立て・設置し、3日目から7日目までに仮設トイレを設置していくことにしています。

宮崎市危機管理課 井久保利浩課長は
「避難生活において、トイレが使用できない、また不衛生な状態であることは、被災者に大きな精神的ストレスと身体的負担を与えます。また、トイレは基本的な生活の一部であり、その確保は被災者の尊厳のある生活の維持やプライバシーの保護に不可欠です」と避難生活のQOL(生活の質)向上にトイレ整備の重要性を訴えます。

「マンホールトイレ」とは、専用のマンホールの上に簡易な便座と目隠し用のテントやパネルの上屋を設置するもので、日常使用している水洗トイレに近い環境を迅速に確保できることから、避難所への整備が進められています。
宮崎市では既に主要な避難所などに32か所、240基が整備してあります。

「仮設トイレ」は、イベント会場などでもよく見かけるものですが、運搬・設置には手間と時間、場所が必要で、また、し尿の汲み取りも必要になるため、計画的な運用が求められます。

宮崎市では「地域防災計画」の中で、場所の広さや環境など仮設トイレの設置場所の基準を明確にし、作業を進めやすくしています。あわせて、し尿処理の事業者団体と協定を結ぶなど運用に混乱を生じない対策を講じています。

これらの結果、2025年9月現在で、宮崎市の避難所のトイレは、避難者60人あたりに1基となっており、市では内閣府のガイドラインで示す災害発生当初の目安、避難者50人あたりに1基の達成に向け備蓄を進めています。