大阪・ミナミの「ごみの山」 商店街が“持ち出し”で回収

 大阪・ミナミではコロナ禍以降、インバウンドなど観光客の増加とともに、食べ歩きをしたり、飲み物を飲んだりしたあとのごみのポイ捨てが横行。街のいたるところでごみが散乱するようになりました。 

 そんな様子を見かね、対策に乗り出したのが道頓堀商店会です。

 (道頓堀商店会 谷内光拾事務局長)
 「電柱のところに“ごみの山”ができるんです。毎日夕方6時ぐらいになると。『安心安全できれいな街』って言っているのに“ごみの山”で、夏やったらハエは飛んでくるわニオイがするわで、万博で来た人に恥ずかしいんで。“ごみの山”だと」

 商店街ではこれまで、大阪市の防犯対策などのためごみ箱の設置ができなかったといいます。しかし、実証実験という形をとることで2023年、自動でごみを圧縮する最先端のごみ箱を道頓堀通りの10か所に設置しました。

 これまではごみ箱がなかったため、そのまま放置されることが多かったといいますが、ごみ箱が設置されると結果は一目瞭然。分別もしてくれるといいます。

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 その一方で、ごみ箱の管理やごみの回収にかかる費用はすべて商店会が負担しています。

 (道頓堀商店会 谷内光拾事務局長)
 「人件費とごみ袋代とごみ処理代とで、だいたい月に100万円ぐらいかかってます。(ごみ箱設置後)確実に“ごみの山”がなくなってますので、万博が終わっても毎日5万人が来てくれているので、観光都市を目指してやってきた中で、今やっていることは間違っていないのかなと」

 ただ、観光客の増加でごみが日々増えていく中で、“持ち出し”での取り組みをいつまで続けていけるか不安を抱えています。

 そんな中、今月から始まったのが「ごみゼロカート」の巡回です。大阪市は週末や祝日の観光客が多い時間帯に道頓堀周辺を練り歩き、ごみを集める活動「ごみゼロカート」をスタートさせました。

 (道頓堀商店会 谷内光拾事務局長)
 「イメージを良くして、リピーターが欲しいんですよね。きれいな街を目指さないとリピーターは来ないと思っています。町ぐるみでみんなで意識をもってきれいにしていこうというのが必要」