自衛隊受け入れめぐり二分された経緯も…高市総理答弁で「防人の島」は

海洋進出を強める中国に対抗し、南西諸島にはミサイルなどが配備され、防衛力が強化されている。

台湾を間近にのぞむ日本最西端の島・与那国島。シンボルとなっている馬が自由気ままに過ごし、夜には満天の星に出会える自然豊かな島だ。

台湾までは110キロほど。条件が良ければ、島から台湾の山並みも見える。

与那国島の住民
「昭和40年代ぐらいまでは台湾漁船と与那国の漁船が海上で合流して、台湾からバナナもらったり。台湾は兄弟分ですね」

のどかな島は自衛隊の受け入れをめぐって賛成・反対に二分されてきた。

2016年に与那国駐屯地が開設。
今後もミサイル部隊や、敵航空部隊を妨害する対空電子戦部隊などの配備が計画されているが、2025年8月の町長選挙でも自衛隊の増強が争点となり、“慎重派”が僅差で勝利した。

与那国町 上地常夫 町長
「前町長があまりにも強力に(自衛隊を)推進する姿勢に対して、町民の審判が下ったのかなと思ってます」

高市総理の答弁後の島の空気について…

与那国町 上地常夫 町長
「町民の声としては不安がっている声もある。一方、自衛隊は配備して備えるべきという意見もいただいている」

今では、島の人口の約2割を自衛隊関係者が占めている。

与那国島の住民
「最初は監視部隊だった。入ってしまったら次々やってきた。ミサイル基地まで造ろうとしてる。海に浮かぶ航空母艦になってしまった」