長射程ミサイルの配備「あり得ない」 自衛隊と“共生”の町でも戸惑い

11月9日、熊本市で大規模なデモがあった。反対していたのは、駐屯地への新たなミサイル配備だ。
山本恵里伽キャスター
「熊本市内の学校や病院、そして住宅が多く立ち並ぶエリアですが、その中に陸上自衛隊健軍駐屯地があります。ここに長射程ミサイルが配備される予定です」
配備されるのは、改良された12式(ひとにしき)地対艦ミサイル。射程は優に1000キロを超え中国本土の一部も入る。
反対運動を進める地元グループの代表・山下雅彦さん。

STOP!長射程ミサイル・県民の会 山下雅彦代表
「この地域一帯が向こうの反撃や攻撃の対象になってしまう。ピンポイントでここだけ狙うことはできない。1000キロも向こうからは。(配備は)とにかくあり得ない話」
熊本市・健軍は自衛隊と“共生”してきた町だ。
恒例のイベントでは、地響きを立てて戦車が現れる。走るのは“自衛隊通り”と呼ばれる県道だ。健軍駐屯地には第五地対艦ミサイル連隊が置かれている。

報道特集が取材した地対艦ミサイルの訓練映像。20年以上前から中国の海洋進出を念頭に、この種の訓練が繰り返されてきた。
山間部に置かれたレーダーが敵の艦船を捉える。正確な位置を確認してミサイルを発射する。
しかし、長射程ミサイルの配備には、自衛隊と“共生”してきた町でも戸惑いの声が上がっている。
山本キャスター
「地元の皆さんに説明は?」

地元住民
「ない。それがちょっと問題じゃないかな」
地元住民
「普段、自衛隊を身近に感じていて、守ってくれているという印象があったので。賛成とも言えないが、強く反対はできないかな」
防衛力強化が進む中、高市総理の発言について山下さんは…
STOP!長射程ミサイル・県民の会 山下雅彦代表
「近隣諸国を刺激・挑発するような取り組みが準備がされ、それを進めるような発言が軽率になされるというのは大変問題」














