やはりネックは“お金”…進まない空き家活用

 なぜ空き家活用が進まないのか?空き家活用・相談に取り組む「NPO法人 空き家サポートおおいた」によると、今回大規模火災があった佐賀関は、次のような状況に置かれていると言います。

 ▼佐賀関は海が近く魅力はあるが…利便性が低く移住希望者が見つかりにくい
 ▼持ち主が「無償で渡したい」と希望しても…見つからないこともある

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 その背景にあるのが、お金の問題。修繕には多額の費用がかかるほか、人件費高騰で解体費用も高くなっています。

 <空き家の解体費用の現状>
 ▼広島・廿日市市(木造2階建て・27.25坪)
  ⇒ 約60万円
 ▼神奈川・藤沢市(木造2階建て・42.89坪)
  ⇒ 約128万円
 ▼広島・尾道市(木造2階建て・50.72坪)
  ⇒ 約265万円
 ※クラッソーネHPを基に日本総研作成

 道が狭く重機が入りにくい佐賀関地区では、解体費用が2倍以上に増える事例も。費用がネックとなり、所有者が解体を断念した結果、空き家が放置されているのです。