1区は山本vs.樺沢の代表対決。𠮷薗、水本も区間賞候補

前日会見で意気込みを語った山本選手

1区にエントリーされた有力選手は山本有真(25、積水化学)、樺沢和佳奈(26、三井住友海上)、山ノ内みなみ(32、しまむら)、水本佳菜(20、エディオン)、𠮷薗栞(26、天満屋)、鷲見梓沙(29、ユニバーサルエンターテインメント)ら。スピードランナーが多く、山本は23年ブダペスト世界陸上とパリ五輪、東京世界陸上と3年連続5000m代表で、樺沢はパリ五輪5000m代表。山ノ内は18年アジア大会5000mと19年ドーハ世界陸上10000mの代表だった。15年北京世界陸上5000m代表だった鷲見も復調の兆しを見せている。

近年のトラックの実績では山本が一番だが、5000mを超える距離は、今年2月の全日本実業団ハーフマラソン10kmの部で一度走っただけだ(32分33秒で優勝)。それに対して樺沢は2年前の1区で区間3位。今年のプリンセス駅伝5区(10.4km)でも区間賞を獲得し、24年の全日本実業団ハーフマラソンに優勝(1時間10分13秒)した実績を持つ。

ロードに強い𠮷薗と、トラックの5000m日本選手権3位の水本も区間賞候補。𠮷薗は昨年の1区区間2位で、今年の全日本実業団ハーフマラソンは優勝(1時間09分45秒)した。

水本は世界陸上代表を山本と争った。駅伝で同じ区間を走ることについて、「一緒に走れたらすごく嬉しいです。どこまで勝負できるんだろう、という気持ちもありますが、まずは自分が全力を出すことを考えて走ります」とコメントしている。山ノ内は前回も1区で区間5位と好走した。「上り(2km過ぎと4km過ぎ)が好きですし、(一斉スタートの方が)存分に勝負を楽しめます」と意欲を見せている。

2区には東京世界陸上1500m代表の木村友香(31、積水化学)と、パリ五輪1500m代表だった後藤夢(25、ユニクロ)がエントリーされた。後藤のプリンセス駅伝1区は区間17位だったが、「2区をしっかり走るために長い距離を試す」(長谷川重夫監督)ことが狙いだった。そこで失敗し、1カ月間はしっかり距離も走り込んできた。以前の「1500mの勢いで走る2区」ではない。

代表2人に対抗するのが、プリンセス駅伝2区区間賞の西山未奈美(25、三井住友海上)だろう。今年の日本選手権3000m障害優勝者で、プリンセス駅伝2区(3.6km)区間賞選手。3区にはJP日本郵政グループの廣中が控えている。積水化学と三井住友海上は、1、2区でリードしたい布陣だ。