中国の強い反発と「安倍路線」への期待
この高市総理の行動に対し、中国側の反応は厳しいものでした。中国外務省は、
「会談してSNSで声高に宣伝したのは、台湾独立勢力に重大にして、誤ったシグナルを送るものだ。その影響は極めて悪辣だ」
と述べ、日本側に「厳重な申し入れと強烈な抗議」を行ったといいます。台湾代表は昨年のAPECでも当時の石破茂首相と会談しましたが、中国側は型どおりの抗議に留まっていました。今回の強い反応は、中国に「高市総理は台湾に近いから」という強い警戒があることを示しています。
一方、台湾側では、この中国側の反発にも屈しない高市総理の姿勢が、「中国に毅然とした態度を取っている。明快だ」と映っています。私が台湾で聞いた「高市評」の中には、「高市はアンベイと同じだ」「アンベイの再来だ」という言葉もありました。「アンベイ」とは、中国語読みの安倍晋三元総理のことです。祖父の岸信介元総理以来、台湾と近しい関係にあった安倍元総理を「政治の師」と仰ぐ高市総理は、台湾から見れば「安倍路線を踏襲する、頼れるリーダー」として期待されているのです。














