九州電力は川内原発の使用済み核燃料を一時的に保管する施設を新たに設置するため24日、設置に必要な許可を国の原子力規制委員会に申請しました。
川内原発では使用済み核燃料を水で冷やして保管する燃料プールの貯蔵量が先月時点で、1号機が75%、2号機が80%となっています。
使用済み核燃料を再処理する青森県・六ヶ所村の工場の整備がこれまでに繰り返し延期されている中、九州電力は使用済み核燃料を水を使わずに冷やして保管する「乾式貯蔵施設」を設置するため、24日、原子力規制委員会に許可を申請しました。

計画によりますと、1号機と2号機の東側に、縦、横40メートル、高さ15メートルの鉄筋コンクリートの建屋を新設し、使用済み核燃料を560体分貯蔵できる容器を設置します。
費用は350億円を見込み、2029年度の運用開始を目指しています。
(鹿児島支部立地コミュニケーション部 水口雄二グループ長)「貯蔵方式の多様化で、使用済み核燃料の信頼性・運用性の観点から設置を申請」
24日、九州電力は原子力規制委員会に許可を申請したあと、薩摩川内市と県に計画の内容を示した書類を提出しました。
(薩摩川内市 田中良二市長)「国には厳正な審査をお願いしたい。九州電力には申請内容を市民に分かりやすく説明してもらうよう要請した」
塩田知事は、「安全性確保に万全を期すとともに県民へのわかりやすい情報発信と説明に努めていただきたい」とコメントしています。
反原発を訴える市民団体の代表は…
(川内原発建設反対連絡協議会 鳥原良子会長)「絶対に貯蔵施設を受け入れないでほしい。リスクが高すぎる。使用済み核燃料をため込まないといけない」
使用済み核燃料の乾式貯蔵施設は愛媛県の伊方原発などで運用が始まっていて、九州電力管内では佐賀県の玄海原発が2027年度の運用開始に向けて工事を進めています。














