県道を封鎖して行った実弾射撃訓練の移転を実現

当時、大田知事が基地問題解決の最優先課題として取り組んだのが、那覇軍港の返還などを含む「3事案」でした。そのうち村山氏が実現に尽力したのが「県道越え実弾射撃訓練」の移転でした。

かつて沖縄に駐留する米軍は、155ミリりゅう弾砲を使い、沖縄の県道104号線を越える実弾射撃訓練を実施。訓練の都度、県道の交通規制が行われ、県民生活に大きな支障が出ていました。

この訓練は、村山氏の地元である大分の日出生台演習場などに移されました。村山氏がクリントン(元米国大統領)と初めて首脳会談に臨んだ際にこの問題を提起し、米国がこの提案を受け入れたのです。

RBCの単独取材に応じた村山元総理(2004年)

(村山元総理・2004年のインタビュー)
「(実弾訓練を)本土に移すことに私が同意したわけでも何でもないんだけども、それだけ沖縄の苦痛が軽くなるのであれば、それはやむを得ないのではないかと思っています。できれば(移転ではなく)やめてほしい、というのは当然の話」