IR成功のためのポイントは「万博のイメージを継承できるか」
これだけの経済効果が期待されるIRを成功させるために必要なことは何か。日本経済チーフエコノミスト・石川智久氏によると、以下のようなポイントを押さえていくことが必要だということです。
・官・民が協力する「司令塔」ができるか
・大阪の強みである中小企業の参加
→観光業だけでなく製造業など他の産業がどう入り込んでいくか
・世界に開かれた文化エリアにできるか
・関西全体に開かれるゲートウェイ構想
→「大阪だけ」ではなくそこから他府県に広がっていく玄関口になれるか
成功を後押しする要素も複数あるということです。
▽関西空港から近い
▽京都・奈良など他の観光資源が豊富
▽日本初で関心が高い
▽関西圏の人口(2000万人規模で地元需要も見込める)
こうした点から、石川氏はIRの事業が上手くいく可能性は高いとみています。
ただし、カジノによるギャンブル依存症には注意が必要です。対策として6000円の入場料の徴収や、入場回数の制限、マイナンバーなどでの本人確認などについて法律が整備されています。さらに、カジノの収益の一部は依存症対策に活用されることになります。
大阪に“ギャンブル都市”というイメージが定着することは避けたいところ。万博は“健康的”なイメージの獲得に成功しましたが、IR開業までの5年間でこのイメージをどう継承することができるのか。万博閉幕後の行く末を注視していく必要がありそうです。
(2025年10月13日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)