果物の鮮度維持など実用化も 今後、期待できることは?

多孔性金属錯体は、既に実用化されています。どういったものに使われているのか見ていきましょう。

科学ジャーナリスト 寺門和夫氏によると、果物の鮮度を維持するということです。

リンゴやバナナなどの果物からは「エチレン」というガスが出ていて、これが果物に付着すると熟成を促したり腐敗を進めてしまいますが、エチレンの働きを阻害する物質を金属錯体に入れることで、腐敗の進行を遅らせるということです。

また、有毒ガスを安全に運搬してくれます。ガスを高い圧力で保存するとガス漏れの可能性があって危険ですが、金属錯体に入れることで、低い圧力で大量のガスを貯蔵することができるということです。

多孔性金属錯体に期待できることを寺門氏に聞きました。薬剤が壊れないように、がん細胞など目的の場所に直接届ける「ドラッグデリバリー」ができるようになるのではないかということです。

また、京都大学アイセムスHPによると、タバコ・トイレの臭いなどを瞬間的に完全消臭することができるということです。

井上貴博キャスター:
太陽光から水を生み出すことができるので、砂漠や被災地に水を供給できるとか、自動車に入れて、排ガスを出すことがない自動車を作れるんじゃないかとか。

古坂大魔王さん:
iPS細胞のときもそうでしたけど、夢のようなことですね。これをめちゃくちゃ研究して頑張ってノーベル化学賞をとったんですね、素晴らしいです。

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<プロフィール>
古坂大魔王さん
お笑い芸人・プロデューサー
2児の父親として育児の様子を発信
SDGsを推進する活動も積極的に行う