日本人の快挙が続いています。今年のノーベル化学賞に選ばれた京都大学の北川進特別教授。地球の環境問題の改善から果物のおいしさまで保てるというその研究成果とは?

ノーベル化学賞受賞「多孔性金属錯体」って?

山形純菜キャスター:
多孔性金属錯体というのは、あくまでもイメージですが“ジャングルジム”の構造をしているということです。

金属イオンと有機分子でできています。穴のサイズが均一なので、特定の気体を大量に閉じ込めることができるといいます。

多孔性構造体は、身近なもので言うと、活性炭、消臭剤や浄水器などで利用されています。ただ、活性炭は天然素材なので、穴の大きさが均一ではなくバラバラで、特定の分子を貯蔵することができません。

多孔性金属錯体の特徴は、穴のサイズが自由に設計できるということです。また、金属イオン、有機分子の組み合わせ次第で無限に構成ができるということで、応用性も高いということです。

気体を効率よく貯蔵することができるということで、北川さんは、気体だけに「ますます期待される材料になる」と会見でもおっしゃっていました。