「秋台風」の3つの特徴と怖さ
気象予報士 森 朗氏:
「秋台風」の特徴は、来る前から秋雨前線の影響もあって大雨なんです。
また、「日本直撃コース」「速度が速い」「勢力が強いまま上陸」という特徴があります。
1「日本直撃コース」
9月になると太平洋高気圧の縁に沿って北上してきた台風が、偏西風に乗って日本列島を直撃するようなコースをとるようになります。

2「移動速度が速い」
気象予報士 森朗氏:
「夏台風」は偏西風が北の方を流れているため動きが遅いことが多いのですが、秋になると太平洋高気圧の勢力が弱まり、偏西風が日本列島の上空まで南下してきます。偏西風に乗った「秋台風」は、時速50~80kmと高速で北上するため予想以上に速く接近したり、通過したりします。

3「勢力が強いまま上陸」
気象予報士 森朗氏:
9月は気温が下がり始めても海水の温度はまだ高く、台風がエネルギーを蓄えやすい状態が続きます。このため勢力を維持したまま、日本に接近・上陸することが多く、強風・暴風域が広範囲に及ぶことがあります。
統計開始の1951年~2025年までの中心気圧が低い台風を見てみると、上位10個中8個の台風が9月に上陸しています。ちなみに統計開始以前ですが、911.6hPaの室戸台風は1934年9月21日、916.1hPaの枕崎台風は1945年9月17日といずれも9月の台風です。

気象予報士 森 朗氏:
9月はすでに5個の台風が発生しました。海水温が高い状態が続いているため、10月も台風の発生が続く可能性があります。先月5日、静岡・牧之原市で起きた国内最大級の竜巻も、台風15号の接近に伴うものでした。このようにまた、台風と同じタイミングで竜巻が起こることも考えられるので、台風が離れていても、また、過ぎた後も気象情報に注意して下さい。