学習能力が高いクマ ”人馴れしたクマ”が増えて人身被害増

 クマによる被害が増えている理由は「クマの個体数の増加」と「学習能力が高い」ことが上げられます。
 
 なぜクマが増えたのか、理由は「山が豊か」になったためです。現在は人間が“山離れ”し、耕作放棄地となってある意味で自然の形に戻っているのです。エサなども豊富になっているため、クマやイノシシ、シカなど、動物にとっては暮らしやすい山が戻ってきています。

 個体数が増えた地域ではクマの「分布域」も拡大し、人間の生活圏にも出没するようになっています。

 横山教授によると、若いクマの行動範囲は300kmほど=4市町村ほどにまたがる広さだということです。
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 クマの生態は本来は臆病なため、人間を怖がって人里には来ませんでした。しかし、クマは学習能力が高いため、徐々に「楽にエサが手に入る」「人間の方が逃げる」と学習し、人馴れしていきます。こうした「アーバンベア」が出てきて人身被害につながっているという構図があります。