9月16日午後にNTT西日本が管轄する京阪神地域で発生した固定電話などの通信障害について、NTT西日本が18日、会見を開きました。NTT西日本は影響を受けた利用者に謝罪するとともに、通信障害が発生したのは「セキュリティサーバ工事での設定ミス」が原因だったと説明しています。また、東海エリア4県でも緊急通報が繋がりにくくなっていたことも新たにわかりました。

 16日午後3時45分ごろ、大阪府、京都府の全域と兵庫県の一部で最大227万契約が約50分間にわたり通話できない状況になりました。緊急通報への発信も利用できない状況となっていて、この間に兵庫県伊丹市では119番通報が繋がらず、救急搬送の要請が15分遅れる事案が発生。遅れて搬送された52歳の男性は死亡が確認されました。

 会見の冒頭で、NTT西日本は「電話をお使いのお客様にご迷惑をおかけしたことを深くお詫びします」と謝罪しました。

 通信障害の原因についてはヒューマンエラーによる「サーバ工事での設定ミス」だと説明しました。通信障害が発生した時間帯に実施していたセキュリティサーバの工事で設定のミスがあり、「サーバ収容ルータ」に高い負荷が発生。そのため、大阪、京都、兵庫の一部を電話の接続を管理する「呼制御サーバ」にアクセスできなくなったことで通信障害が発生したということです。

 さらに、東海エリアでも緊急通報が繋がりにくくなっていたことも新たにわかっています。愛知・岐阜・三重・静岡でも消防や警察への通報に障害が発生していたということです。

 今回の障害は電話と同じサーバ群に接続された「電話とは関係ないサーバ」の工事のミスによって生じたということで、今後はサーバの分離や負荷を制御する機能の強化など、影響を最小化する対策を検討するということです。

 また、伊丹市で救急搬送が遅れた事案については「緊急通報が繋がらなかったことは重く受け止めています」とし、死亡した男性には「ご冥福をお祈りしお悔みを申し上げる」とコメントしました。