昨年、卵巣がんを発症して治療に取り組み、今年2月に歌手活動への復帰を公表。
5月に地元、埼玉のサンシティ越谷市民ホールで復帰コンサート「市川由紀乃コンサート ただいま!」を開催した歌手の市川由紀乃さん。

市川由紀乃さん



今回、TBSの取材に応じ、がん治療にどのような思いで臨んだのか語りました。インタビューでは、異変に気づいた時期から手術、抗がん剤治療、そしてステージ復帰までの心の動きをたどりました。


市川由紀乃さん



いつ体調に異変を感じたのか尋ねると、市川さんは「一昨年ぐらいからですかね。ちょうど40代後半から、50代に切り替わるっていう中で『誰もがここは通っていく症状なのかな』っていうのは、自分の中で思っていたんですね。例えば、生理不順だったりとか、腰痛とか、時々鼻血が出るようになったりとか。」と振り返りました。

「友達とか、諸先輩方にも『こういう症状があるんですけど』、なんて話をしたら『そういうの私もあったよ』とか『私もある』って聞くと、『(私は)大丈夫だ』って、どこか言い聞かせて過ごしてきたと思います。」と続けました。

市川由紀乃さん



病院に行くことになった「きっかけ」について「本当に由紀(さおり)さんのおかげで、(由紀さおりさんが)先生を紹介してくださって『行きなさい、検査を一度受けなさい』って」と、大先輩である由紀さおりさんからの助言を受けて、受診をしたことを明かしました。


由紀さおりさん、市川由紀乃さん



「卵巣腫瘍の疑い」と診断された時のことについて、市川さんは「時が止まったような。先生からお話を伺った時に、『え?私?私が?』っていうか。」と率直に語りました。

「よく『目の前が真っ暗になる』っていう表現があるんですけども、自分の人生で、そういう心境になったのが『初めて』だったと思いますね。」と述懐しています。

市川由紀乃さん



そして、手術について「8本ぐらいの管が体に入って、繋がれていて、身動きが取れなくて。手術をしたお腹周りも『違和感』でしかないわけですよね。動けないわけですし、自分の力では。」と、回想。
続けて「あと痛みが、何度も手術を終わった直後はナースコールをして、痛み止めの点滴と注射を交互に打っていただいて。あの痛みはきっとこれから先も忘れることはないと思います。」と打ち明けました。