市川由紀乃さん



卵巣腫瘍が「悪性」と診断され、卵巣、子宮など、女性特有の臓器の摘出をした市川さん。
摘出について「迷い」はあったのか聞くと「私の場合は、無かったですね。自分の命を先生におあずけして、いろんな『思い』も、女性だから一瞬、いろんな思いが込み上げてきたり、駆け巡ったりっていうのは、ほんの一瞬ぐらいで。これから『先の人生を生きたい』という気持ちになると、『生きていくという選択』しかなかったので。そうなったら、先生に全てお任せして…迷いはなかったです。」と断言しました。

市川由紀乃さん



さらに、「抗がん剤治療」について、市川さんは「抗がん剤治療っていうのを聞いて、私がまず思ったのは、『髪の毛がなくなる』っていう。」と、述懐。

「『全ての体毛を失うから、そこは自分で乗り越えてほしい』って先生に言われて。入院した時も、セミロングぐらいまで切ったんですけど、このままじゃ多分、自分自身が『乗り越えられないな』と思って、ベリーショートまで髪を切って。そうすると、落ちていく髪の毛の長さが短くなるので『受け入れる気持ち』というか、そこは自分で『ちょっとずつ強くなっていくんじゃないかな』と思って。そこは覚悟して、一回、一回の抗がん剤を受けていく中で『自分との闘い』ではありましたね。」と述べました。


市川由紀乃さん



また、「病の早期発見」のきっかけを作ってくれた、由紀さおりさんについて、市川さんは「由紀さんにメールをして『もう一度私自身が歌える日が来た時には、由紀先輩、また引き続きご指導よろしくお願いします』っていうメールを送ったら『もう一度、歌える日が来たらじゃない。必ずあなたは歌うのよ。由紀乃さん、あなたは歌うのよ。何のために、この痛みに耐えてきたの。もう一度、大好きな歌を、ファンの皆さんの前で歌うからでしょ。』って。」と、返信があったことを告白。


市川由紀乃さん



続けて「それは自分の中でも、分かってはいながらも、そういうことが『どこか考えられない』時があったんですね。『諦めちゃいけないんだ』ってことを、また由紀さんが、強く背中を押してくださったから、今があると思います。」と感謝の気持ちを語りました。