「なぜか涙」ママアスリートの叫び
“ママアスリート”という言葉は頻繁に使われるが、“パパアスリート”とは呼ばれない。
2025年3月に開かれたのは、「ママアスリート」が集まる座談会だ。周囲の悪気の無い言葉に傷ついてきたという。

カーリング 小穴桃里選手(娘2歳)
「まず結婚した時点で、『引退するの?』みたいな。悪気はないんですけど、普通のテンションで、『出産?今度こそ引退?』って。当たり前にそう思われているのを、節目のタイミングで実感しました」
女子バレーボール 岩崎こよみ選手(息子4歳)
「産後の契約、いざお金の話をする時に『去年1年間バレーボールしてないですよね?だから今あなたの評価はゼロです』と言われた」

女子バレーボール元日本代表 荒木絵里香さん(娘11歳)
「長期で合宿をしていて、毎日のように食堂に行くじゃないですか。おばちゃんに、『あなた毎日いるけど、子どもはどうしてるの?夏休みでしょ、子どもと一緒にいなさい』と言われた。なぜか部屋に戻ったら涙が出た。なんの涙なんだろうと考えた時に、(子どもを)置いていっていることに対しての罪悪感とか、傷ついた部分があって」
「“ママアスリート”という言葉がなくなるくらい、当たり前の存在にしたい」と寺田選手は話した。
寺田選手
「19歳の時にベルリンの世界陸上に出場して、その時アフターパーティーみたいなのがあって、海外の選手が子どもたちも一緒に連れてきていた。『こういうところに子どもを連れてきていいんだ』と思ったし、逆になんで日本の選手って『子どもを産んでから復帰する』という考えがないんだろうと」
その寺田選手が大きな決断を下した。