赤木雅子さん:
はい。お手紙を渡すときに「手紙を持ってきました」って一言を言うと、「手紙?」っていうふうに答えてくれて。安倍さんは自分を応援してくれてると思って喜んでくださいました。
膳場キャスター:
雅子さんだとは気がつかなかった?
赤木雅子さん:
そうです。
金平キャスター:
僕、電話しましたよね、事件当日ね。
赤木雅子さん:
はい。
金平キャスター:
「私、昨日会ったんだ」と言って、ものすごく当惑されていたのをよく覚えているんですけれれどもね。国葬の日、僕はずっと一緒に取材で会場の外にいましたけれども、色んな動きがありましたけれどもね。ある意味で事件の当事者である安倍昭恵さんに対して何か仰りたいことありますか。
赤木雅子さん:
私も昭恵さんも同じく主人ですね、昭恵さんにとってご主人を理不尽な形で亡くされてます。きっと私の気持ちが今ちょっとわかってくださってるんじゃないかなと思います。できたら夫に手を合わせに来てほしい、そう思っています。
■「夫がなぜこんなに苦しまなきゃいけなかったのか」当時の上司たちは

金平キャスター:
こちらにある“赤木ファイル”の中には、俊夫さんの上司の名前がたくさん出てきますよね。例えば当時の理財局長だった佐川さんがその後、国税庁の長官になったりね。ここに出てくる上司の方とか、みんな出世してますよね、その後。
先ほど俊夫さんがうつ病で苦しんでいるときの映像を観ていて、なんという対比だというふうに思ったんですよ。片方は苦しんでいる人を踏みつけにして、どんどんどんどん出世していくというようなね。その有様を、雅子さんはどう思われましたか。
赤木雅子さん:
夫も30年ぐらい公務員として働いてきた中で、こういう改ざんっていう犯罪行為…自分がやってしまったんではあるけれども、指示されてやってしまった。最後は職場に1人だけ残されて異動もできずに、うつ病を発症してしまうんですけど。
私が撮った動画のような日々が毎日続いていた中で、苦しんでいたのを私は隣で見ていたので、関係した人たちが出世して今でも財務局、財務省の中にいらっしゃると思うと、本当にその人たちは出世して嬉しいのかなとも思いますし、悔しい気持ちでいっぱいです。
金平キャスター:
公務員倫理手帳を俊夫さんは肌身離さずずっと持っていたじゃないですか。ある意味で言うと、全体の奉仕者である公務員の倫理というのをずっと守っていた人ですよね。