■“与野党で緊張感を” 矛先は与党に向けてほしい
--国民が参議院でも予算案に賛成した場合、どう受け止めますか?賛成するかしないかというのは党が判断することで、私どもとしてそれについてコメントする立場にはないと思います。
--国民が衆議院で予算案に賛成し、「政権与党へのすり寄りだ」との声が大きい。こういった国民の動きに対しては?
国民民主党の動きというより、野党がどこを見て政治を進めていくかということを考えると、やはり与野党で緊張感を持ち、切磋琢磨していただきたいので、そういう意味では野党同士の議論というより、政権に向けての活動を強めてほしいと思います。
--現在は立民、国民の幹部が会見で、お互いの批判を繰り返している。
さっきも触れたのですが、与野党が緊張感を持ってほしいので、矛先はやはり、与党に対して向けてほしいということです。
外から見ると「連合が間に入って」ということになるかと思いますが、基本的には民主党、民進党からの方々なので、状況はどうであれ、分かり合えるのではないかと思いますし、それを期待しているところです。それぞれと月1回の懇談会をやっていきますので、その流れの中で3者で懇談できるようになればいいかなと思います。
■自民党・小渕組織運動本部長や閣僚との会食について
--政権与党との距離感で言うと、芳野会長も自民党・小渕組織運動本部長や閣僚とも会食をして批判された。私が会長になってから始まったわけではなく、歴代会長も意見交換会をしていますので、その延長線上で捉えています。自民党の組織運動本部、労政局とはこれまでも、窓口ということで意見交換していますので、今回は顔合わせということでお会いしています。
--会合当日(2月17日)、芳野会長は記者会見で、参院選での自民党との連携について「全くありません」と述べ、その後、連合出身の野党議員の懇談会でエールを発し、その直後に自民幹部との会食ということで批判の声があった。
会食の日程は、かなり前から設定されていますので。また選挙において連合が自民党を支援するということはありません。連合としては立憲民主党と国民民主党と連携を取っていくという方針があります。(会食について)批判が出てしまった事実はあるかもしれませんが、連合の方針を変えたわけではないので、そこは理解を求めていくしかないかなと思います。
--自民の野党分断策に乗せられているという批判もあります。
乗せられているという認識は持っていません。
--芳野会長の言動をめぐって、現場の組合員や野党議員が混乱している姿を目にします。誤解されていると感じることはありますか?
混乱というのは、どういう感じでしょうか。
--例えば直近の例で言うと、国民の予算案賛成について「理解している」と発言し、翌日修正し、立民、国民双方から「結局どっちなの」という声が出た。
修正していません。マスコミの皆さんが修正したと・・・。決してマスコミ批判ではないですよ、修正したとなってしまっているのですが、記者会見で申し上げたのは、予算案に賛成するということについて玉木代表から説明があったので、そのことについて「理解をした」という言葉を使ったのですが、その理解という言葉が、国民民主党が賛成することを理解したと取られてしまった。そういう意味の理解ではなくて、考え方を受けとめたというだけですと、言葉をわかりやすく言い換えたつもりが、修正したとなってしまった。
決して修正はしてないです。今までも何度か、修正してないんですけど「修正した」と報道されたことがあり、私も困惑しています。