"変わる食生活を柔軟に楽しむ姿勢が大事"
気候や生産品の変化などで今後は「旬」というものがなくなっていくかもしれません。暑さに対応するために品種改良が盛んに行われています。日本の産地は「山地リレー」で南から北に移り変わっていき、年中入手が可能になっています。
これからは「この季節だからこれを食べる」という文化が弱まっていくかもしれません。
気候変動はマイナス面が多い一方で、作物に有利に働くこともあります。天候条件が作物に有利に働くこともあり、収穫量が増えて市場に大量に出回ることで、価格が安定する可能性も考えられます。
そのほかにも新しい可能性として、国内でもマンゴーやバナナ、コーヒーなどの栽培が広がりつつあります。
旬や産地のずれはあるものの、それをきっかけに“新しい食文化や食の多様性”が生まれる可能性もあります。
折笠氏は「地球や自然環境を変えることは難しい。人間が変わっていくしかない」とした上で、「店頭の状況に合わせて食生活を柔軟に楽しむ姿勢が大切」だと指摘しています。
今後、秋の味覚は変わりかもしれませんが、その状況を楽しみながら消費していくことが大切なようです。