シリーズでお伝えしている「戦後80年つなぐ宮崎の記憶」。
今回は、アメリカ軍の上陸に備えて要塞が築かれた串間市の無人島、鬢垂島に注目します。

この島で終戦までの1か月間を過ごした兵士、その遺族が戦後80年となるこの夏、島を訪れました。

串間市の沖合およそ500メートルに浮かぶ無人島

串間市の沖合およそ500メートルに浮かぶ無人島「鬢垂島(びんだれじま)」。
先日、この島にある男性とその家族が上陸しました。

「ここほら見えるやろ」

福岡県に住む尾登憲治さんです。

(尾登憲治さん)
「父の遺産を娘、孫に教えたい見せたい。映像で見るんじゃなくて、生のものをみせたい。小学生とかはひいおじいちゃんなので、意味とかは分からないだろうけど」

1945年7月、尾登さんの父、一信さんは、終戦までのおよそ1か月間をこの鬢垂島で過ごしました。

アメリカ軍の本土上陸に備えた要塞が築かれ、一信さんはこの島で60人を率いる小隊長としての任務に就いていました。