「私の運命を決定づけた」 駆逐艦「雪風」との出会い

大竹海兵団への入団からおよそ1年後。横須賀の海軍水雷学校へ進み、繰り上げ卒業となった西崎さんに命じられたのが、駆逐艦「雪風」への乗船でした。「雪風」との出会いを、西崎さんは証言として残しています。

故・西崎信夫さん
「『雪風』に乗り組んだことが、私の運命を決定づけたといっても過言ではない。呉軍港に停泊している駆逐艦『雪風』に乗った。ガダルカナル方面の作戦から帰ってきたところだった。最初に感じたことは、思ったより小さいなという感じと、非常に狭くて」
(「帰還者たちの記憶ミュージアム(平和祈念展示資料館)」撮影証言映像より)

数々の海戦に参加した「雪風」。1944年10月の「レイテ沖海戦」では、戦艦「武蔵」の沈没を目撃しました。しかし「雪風」はどの海戦でも、他の船から落ちた仲間を救出し、無事帰ってきました。

故・西崎信夫さん
「非常に運の強い艦だから、海軍部は休む暇なく『雪風』を引っ張り出した。だから普通の艦よりおそらく、たくさんのところに行っている」
(「帰還者たちの記憶ミュージアム(平和祈念展示資料館)」撮影証言映像より)