「山本五十六大将が…」 当時15~16歳 “海軍特別年少兵”が残した日記

今回、西崎さんが持ち帰った、大竹海兵団所属時の日記も見せてもらいました。中には「母親や兄弟に海兵団の話をする夢を見たこと」や「差し入れのお団子がおいしかったこと」など、10代の少年らしい記述も見られます。

一方、激しくなる当時の戦況がうかがえる記述もありました。1943年5月21日の日記には、連合艦隊司令長官・山本五十六大将の死去を知らされたことが書かれています。

「聯合艦隊司令長官山本五十六大將は四月中頃南洋陸上航空作戦において戦死され…」(西崎さんの日記より)

山口さんは、当時の“少年”が残した、決して特別ではない日記もまた貴重な資料なのだと話します。

学芸員 山口隆行さん
「(西崎さんの日記は)一般の、大勢いる少年兵の中の1人であるわけなので、極端に珍しいものではない。ただこういうものが“生の記録”として残ってるのが、こういうことが日常だったということを表す、重要資料なのではないか」