2025年7月の北陸3県(富山・石川・福井)における企業倒産は21件にのぼり、前年の同じ月と比べて31.3%増加しました。2か月連続で20件を超えるのは、2020年7月以来5年ぶりのことで、地域経済の厳しい状況を浮き彫りにしています。

帝国データバンクによりますと、7月の倒産件数21件は、今年に入って最も多い件数と並びます。県別に見ると、富山県では今年最多となる11件(前年同月比57.1%増)、福井県でも5件(同150.0%増)と大幅に増加しました。

石川県は5件(同28.6%減)と減少したものの、地域全体での増加傾向は明らかです。

負債総額は全体で25億6900万円(前年同月比66.1%増)に達しました。特に富山県では、負債額10億円超の大型倒産を含む複数の案件が発生したことで、負債総額が19億4100万円(同307.8%増)へと急増し、北陸全体の数字を押し上げました。

業種別では「サービス業」が最も多い7件

倒産した企業を業種別に見ると、私たちの生活に身近な「サービス業」が7件と最も多く、次いで「小売業」が6件、「建設業」が4件と続いています。

企業の規模では、資本金「1000万円以上5000万円未満」の中小企業が9件と最多でした。負債額では「5000万円未満」の小規模な倒産が10件を占める一方、1億円を超える大型倒産も6件発生しており、増加傾向が見られます。