広島市で産婦人科を開業し、県の「性暴力被害者サポートひろしま」のメンバーでもある医師の河野美代子さんです。性暴力を受けた子どもを何人も見てきました。

河野美代子 医師
「お風呂に入ると、戸棚の中に男がいるんじゃないかとか…。戸棚の中に大きな男の人が入れないじゃんって言っても、それでもいるんじゃないかと、すごく怖くて」

河野さんは、「20年間というのは、性暴力を受けた被害者が傷を癒すために十分な期間とは言えない」と話します。

河野美代子 医師
「子どもの間の被害は、時効はストップしてほしい。言えるようになって、大人になってから、やっと『加害者が許せない』って訴えたら、時効で今の原告の状態になる」
被害を声にしにくい性暴力―。一方で、被害者に立ちはだかった「時効の壁」―。

「被害の実態を訴えた原告の女性の思いに耳を傾け、一刻も早く法律を整備するべき」と河野さんは考えています。

NPO法人「性暴力被害者サポートひろしま」 河野美代子 医師
「こうしてがんばって声を上げてくれる人って貴重な存在でね、その彼女たちの思いに応えないといけないんですよ、社会は」
実は、他県では同じようなケースでも『損害賠償請求が認められた』判決があります。それが、14日の大阪地裁です。