「平和の〇〇」被爆樹木からこんな物が!?

被爆80年、伊藤教授は、被爆樹木から様々なプロダクトを生み出し、平和について考えてもらうきっかけをつくる取り組みをしています。その名も「PIECE OF PEACE PROJECT」です。

この日は、環境音を収録して音をつくる世界的サウンドデザイナーの協力を得て、9か所で、被爆樹木の内部の音や、風に揺れる音、幹に反響する周囲の音などを収録。その音をもとに《平和の音楽》を作る計画です。学生たちも、アシスタントや記録撮影を務めます。




サウンドデザイナー・清川進也さん(48)「(被爆樹木が)生きている今の音を録ることによって、80年前の風景とか、その頃の記憶がよみがえってくる、みたいな」

続いて《平和の色》。粉状にした大クスの落ち葉を使い、画材メーカーの指導を受けながら、油絵の具を作りました。

ホルベイン画材 柴田 正見 さん「グッと押して8の字、グッと押して8の字、で、左足を出した方がやりやすいかな」


九州産業大学 芸術学部 轟 はなの さん(2年)「クスノキの優しい香りがしてるんですけど、絵の具って聞いたら、視覚的に ビジュアルで伝えるのかなと思ってたんですけど、これは、嗅覚も同じぐらい伝えることができるし、長崎にいなくても大クスを感じられる」

深みのある《平和の色》です。
伊藤教授たちは、他にもさまざまなプロダクトを開発しています。

《平和の風》湯江和紙に大クスの葉を漉き込んだうちわ。

《平和の香り》剪定された大クスの枝から抽出したアロマウォーター。

そして被爆樹木から作られた《平和のお守り》も。 英語で「長崎が最後の被爆地であり続けますように」と焼き印を押しました。

九州産業大学 芸術学部 宇野 綾夏さん(4年)「五感の色々なところに伝えるようなものを作っていく中で、一人には届かなかったものが、別の人に 別のプロダクトが刺さることだってあるし」

九州産業大学 芸術学部 松尾 怜 さん(4年)「ネガティブな印象じゃなくて、きっかけはポジティブみたいなプロダクトを作ってるのは、他はあまり見たことなくて、面白いプロジェクトだなと思って」