参議院選挙を前に、投票に役立つ情報をお伝えする「選挙の日、そのまえに」。地震や記録的な豪雨に見舞われた被災地・能登を含む石川県選挙区に注目します。被災した有権者たちは、いま政治に何を求めているのでしょうか。

現地で取材 被災者から政治家は「関心がない」という声も

上村彩子キャスター
「地震と豪雨の被害が大きく出た珠洲市の大谷地区に来ています。こちらには半年前までは家があったのですが、今は更地になっています。一方で、こちらの家に目を向けますと、土砂がまだ残ったまま、倒壊したまま放置されているような状態です」

石川県珠洲市の大谷地区。能登半島地震から1年半、記録的豪雨から10か月。いまも爪痕が色濃く残っています。

この大谷地区で地区会長を務めている丸山さん。

大谷地区区会長 丸山忠次会長
「この辺もずっと家が並んでいたし、更地になっているところにとにかく建物があった。それが解体処分をされて、本当に殺風景な町並みになった」

地震や豪雨で被災した住宅などの「公費解体」は石川県内では約7割が完了。一方で、珠洲市では人口が約1割減りました。

町の風景が変わる中、丸山さんは、地域の仲間と復旧・復興に力を尽くしてきましたが…

大谷地区区会長 丸山忠次会長
「大変だったけど1年半が経って、ようやく皆さん、落ち着いてこれからのことを考えられる時が来たねと。どういう形で町づくりをやろうか考えているが、やっぱり力がない。自分たちには力がない。お金もない。人もいない」

こんな時だからこそ、政治の力が必要となるはずですが…

自民党 鶴保庸介参院議員(8日)
「運の良いことに能登で地震があったでしょう」

この発言で、自民党の鶴保議員は参議院予算委員長を辞任しました。

上村キャスター
「政治家達には何を期待したいですか?」

大谷地区区会長 丸山忠次会長
「『運が良く』とか、そんな話をしているが、やっぱり関心がない。何かに関わっていない限りは、被災した場所の苦労は実感ないと思うし、他人事」