「政策」に目を向け「嘘情報」に注意を

【注意点①「政策」に目を向ける】
山口准教授は「つい、人は『過激な部分』に目がいってしまう」と話します。だからこそ、SNSや動画共有サービスなどを見る際は「1度でもいいので、各候補者・各政党が『どのような政策を掲げているのか』に目を向けてから、投票に行ってほしいと思います」と強調します。

【注意点②「フェイク情報」に気を付ける】
そして、有権者にとってより問題となるのが、「フェイク情報(嘘情報)や真偽不明情報の拡散」です。今回の参議院選挙でも、様々なフェイク情報や真偽不明な情報が、ネット上に既に拡散されています。

■国際大学 山口真一 准教授
「フェイク情報(嘘情報)や真偽不明情報は、非常に多いです。私たちが何に気をつければいいかというと、まず『選挙時にはフェイク情報が大量に拡散するのだ』ということを『知っておく』ことです」

山口准教授の研究では、「フェイク情報を見聞きした後に、その情報が『誤っている』と適切に判断できている人が、わずか14.5%しかいなかった」ということがわかったといいます。つまり「大半の人はフェイク情報に騙されてしまう」のです。

また、「メディアリテラシー、情報リテラシーが低い人」や、「『自分は批判的思考ができている』と自信たっぷりな人ほど、フェイク情報に騙されやすく、拡散しやすい」という傾向もみられているということです。

さらに、「嘘と真実を比べると、嘘の方が6倍のスピードで拡散する(アメリカの研究)」「怒りの感情が最も拡散しやすい(中国の研究)」ことも、わかっているということです。

■国際大学 山口真一 准教授
「そうした『フェイク』や『怒り』を伴うような、『正義感を刺激される情報』は非常に拡散されやすいです」