元日本兵の心の傷の問題は『現在進行形』・・・実態調査を
今年2月、藤岡さんら「PTSDの日本兵家族会・寄り添う市民の会」は厚生労働省の担当者と面会した。国に実態調査を求めるためだ。
3月の有識者会議では、厚生労働省が所管する戦傷病者史料館「しょうけい館」で、国による調査結果を2025年に公開することが決まったが、今回の調査には藤岡さんのような家族は対象に含まれていない。
中村准教授は「戦争トラウマの問題は決して『過去』の問題ではなく、『現在進行形』の問題。元日本兵の家族の証言はこれまでほとんど解明されてこなかった戦争トラウマの長期的影響を知る上で非常に重要だ」と指摘する。
藤岡さんも、調査対象を元日本兵の家族にまで広げてほしいと考えている。それが二度と戦争を起こさないことにつながると考えているからだ。
※この記事は、JNN/TBSとYahoo!ニュースによる戦後80年プロジェクト「#きおくをつなごう」の共同連携企画です。記事で紹介した「戦争トラウマ」についての情報に心当たりのある方は「戦後80年 #きおくをつなごう」サイト内の情報募集フォームにご連絡ください。
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