2020年、東京都内で小学5年の女の子と父親が横断歩道を渡っていた最中に、信号無視をした軽ワゴン車にはねられました。女の子は死亡し、父親も大ケガをしました。娘の死から5年が経ちますが、父親が今も癒えない心の傷と悲痛な思いを警察官らに訴えました。
「まさか死んでしまうとは想像もしていなかった」

波多野暁生さん(47)。波多野さんは6月上旬、奈良県警の警察官など約120人の前で立っていました。
「まさか死んでしまうとは全く想像もしていませんでした」
暁生さんは5年前、東京都内にある自宅から約300mの所にある横断歩道を、小学5年生だった一人娘の耀子さん(当時11)と渡っていたところ、赤信号を無視した軽ワゴン車が進入し、2人ははねられました。
「赤信号を無視して直進してきた車に突っ込まれて即死でした。妻は娘のキッズ携帯の緊急ブザーがなったことに異変を感じて現場に駆け付けたそうです。そこで人だかりの中、道路に倒れている私を見つけ、その後、救急隊員に囲まれた娘の姿が見えたそうです」
当時、救急車に乗せられたときの様子を次のように話します。
「救急車の中では、まあ、呼吸微弱という絶望的な言葉が飛び交っていました」
「病院で輸血をして開胸手術をして直接心臓マッサージをしました。けれども、まあ娘は助かりませんでした。首をやられたのが致命傷だった」