
2012年12月25日、東広島市で走行中のトレーラーから落下した鉄板が、対向車線の乗用車を直撃。乗用車に乗っていた2人が亡くなりました。

当時、事件担当だった私は、この半年後、初めて、自宅でご遺族のカメラ取材をさせてもらうことになりました。

ある日突然、夫・康志さんを亡くしたのが、松本さんでした。

乗用車を直撃したのは1枚800キロの鉄板15枚…。

積み上げられた鉄板は、たった一本のワイヤーロープで括られていました。

会社側に刑事責任を求めることはハードルが高いと言われていましたが、裁判では、積み荷を正しく固定しなかったトレーラーの運転手だけでなく、その指導・監督を怠った運行管理者にも有罪判決が言い渡されました。
運転手が積み荷を固定する当たり前の手間を惜しみさえしなければ…、それを会社が指導・監督していれば…防げた事故…。
松本さんは事故ではない、「事件」だと話します。
松本さんとの付き合いは、それ以来、ずっと続いています。

しばらくして私は、こう、ニュースにしている内容の範囲で返しました。
(返したメッセージ)
「すみません、まだ詳しく入ってないです。けがはなく、規制は解除されたようです。取り急ぎです」

現場に着いた時には、すでに事故の処理は終わっていました。ただ、それとみられる大型トラックが、すぐそばのコンビニの駐車場に…。