■死者2万人超えとの情報も・・・マリウポリの現状
ホランキャスター:
大変悲惨な状況になってしまっています。
マリウポリ ボイチェンコ市長(AP通信のインタビューに対して)
「1万を超える市民が死亡した。遺体が町じゅうに散乱していて、死者は2万人を超えるかもしれない」
実際どれくらいの方が亡くなっているのか、まだしっかりと確認はできていないような状況です。
さらに11日のことです。ウクライナ兵のSNSにはこんな投稿がありました。
ウクライナ兵のSNSより
「弾薬の補給もなく、食料も水もほとんど飲めず、きょうがおそらく最後の戦いになるだろう」
ただこの投稿に関しては、実際にウクライナ兵によって行われたものなのか分かっていません。海外メディアによるとハッキングされた可能性もあるということで、実際には何が起きているのかわからないというような状況です。
■呼吸困難などの症状 “化学兵器”は使用されたのか?
ホランキャスター:
そして、マリウポリで動きがありました。
ウクライナの軍事組織「アゾフ連隊」のSNSによりますと、ロシア軍がウクライナ軍人と市民に対し「不明の毒物」を使用したと発表したのです。どのように使用された可能性があるのでしょうか。
アゾフ連隊の責任者によりますと「ロシア軍が無人機から投下した」可能性があるということです。被害者は呼吸困難などの症状を訴えていて、これは「“化学物質”による攻撃なのではないか」という見方だそうです。
アメリカの見方はどうなのでしょうか。国防総省のカービー報道官は「現時点で確認はできないが、引き続き状況を注視していく」としています。
井上貴博キャスター:
まだ証拠がない中でハッキングのリスクもありますし、情報の信ぴょう性はわからないという大前提のもと、いずれにしてもいつ使ってもおかしくないと言われていた化学兵器。これはプーチン大統領としては、欧米の足元を見て行動しているということも言えるわけですか。
星浩コメンテーター:
まず化学兵器ですが、今までイラン・イラク戦争やシリアで使われたと言われています。私もシリアに取材に行ったことあるのですが、当事者は認めませんのでなかなか確証は取れない。だから確認というのは難しいと思うのですが、ただ今の段階ですと使われた可能性はかなりあるという認定だと思います。アメリカなどでもそういう見解になりつつあるようです。
ただ、ロシアの方は戦況全体としては相当もう手詰まりになってきてます。“化学兵器を使う可能性があるぞ”ということで、相手に対するブラフとして使ってる可能性は私はかなりあると思います。
井上キャスター:
手詰まりだとしても、とても厄介な展開ですね。