退職金・年金だけでは「2300万円」足りない
では、【37万9000円】を毎月使う場合、人生トータルではどのぐらい必要になるのだろうか?
井出さん:
「夫婦2人とも90歳まで生きる場合で、【1億1370万円】という目が飛び出るような金額になる。こんなに用意できないと思うが、7000万円ぐらいは公的年金でカバーできる」

【65~90歳までの貯蓄額試算】(2人世帯)
▼ゆとりある老後の生活費(毎月37.9万円)⇒1億1370万円
退職金(1900万円)+公的年金(7176万円)の場合でも、【2294万円不足】
(※片働き・公的年金は男性の平均賃金で40年間加入し、70歳受給開始の場合)
井出さん:
「退職金や企業年金は、大卒大学院卒の平均で1900万円。公的年金は、1人が厚生年金で1人は国民年金の場合の平均。65歳ではなく70歳から受け取った場合の手取りベースで7000万円ぐらい。それでも【2300万円ほど足りない】。これが、6年前の“2000万円問題”と同じ意味。その後物価が上がっているので、直近では“2300万円問題”に悪化している」