8月にはスパコン「富岳」による豪雨予測を予定

 さらに、今年8月の1か月間弱は、日本が誇るスーパーコンピューター「富岳」による、2台のレーダー観測値を用いたリアルタイム豪雨予測を行う予定で、これは世界初の試みです。30分先までの豪雨予測をアプリの通知で受け取ることができ、来場者は屋内への避難につながり、パビリオンなどの施設側には収容の人数を増やすよう要請をするなどの柔軟な対応が豪雨の前に可能になります。

 最新鋭の気象レーダーと日本のスーパーコンピューターがタッグを組んで、大阪・関西万博のゲリラ豪雨予測に挑み、今後の気象防災の道しるべになってくれると思います。

 数十年後?の“次の大阪万博”が開催される頃には、この最新鋭気象レーダーが全国に当たり前のように設置され、くまなくゲリラ豪雨から命を守る一助になってくれていることを願っています。大阪・関西万博を影から支える縁の下の力持ちについて、お伝えしました。


◆取材・文 吉村真希
毎日放送 気象予報士(南気象予報士事務所所属)
MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」「こんちわコンちゃんお昼ですょ!」「福島のぶひろの いんじゃない?」に出演中。
防災士・健康気象アドバイザー・野菜ソムリエ・行政書士有資格 
「気象災害から命を守る」気象講演なども担当