日本の年金制度はこのままで大丈夫?1位のオランダと比べてみると…

日比キャスター:
年金について不安は絶えないものです。日本の年金制度はこのままで大丈夫なのでしょうか?

ランキング1位のオランダと日本を比較してみます。制度も違うので単純に比べると難しいところもありますが、月収40万円(年収480万円)公務員の場合です。

【月収40万円(年収480万円)公務員の場合】
▼オランダ

保険料:月 約8.4万円
受給額:月平均 約35.6万円(※現役時代の90%)
平均受給:現役時代の約70%
高齢者の割合:約20%(5人に1人)

▼日本
保険料:月 約3.7万円
受給額:月平均 約15.1万円
平均受給:現役時代の約38%
高齢者の割合:約30%(3~4人に1人)

これだけ見ると、オランダは7割ももらえるのかと少し驚きました。

マネーコンサルタント 頼藤さん:
もらえる年金額だけ見るとそうなんですが、相応に負担していますので、高需給をしたいのであれば高負担をしないといけないというのが、わかるのかなと思います。

山内あゆキャスター:
オランダの毎月8万4000円というのは衝撃の数字ですね。

南波雅俊キャスター:
現役世代のお金を保険料に当てなければいけないのは、暮らしが厳しいと言われている中でどうかなと思うのですが。

マネーコンサルタント 頼藤さん:
「老後に安心して暮らしたい」という気持ちはわかりますが、現役世代の暮らしも大事です。人生の幸福度を上げるためには、現在の生活も大事なので、そこをどう求めるかというバランスだと思います。

日比キャスター:
そして、高齢者の割合に関してはオランダ約20%、日本は約30%と高齢化社会が加速化しています。この点に関しても、年金はどのように見ていけばいいのでしょうか。

マネーコンサルタント 頼藤さん:
人口構造の変化であっても年金制度は持続化するように政策をしっかり考えて、国民のために年金改正をしてくれてるんだなと思っておりますし、そういうふうに読み取れます。

南波キャスター:
例えば、韓国も少子高齢化と言われ、逆に保険料を引き上げましたが、日本はここからどう向かっていけばいいのでしょうか?

マネーコンサルタント 頼藤さん:
今後、「たくさん年金をもらいたい」ということや、「給付水準を維持したい」ということであれば、保険料を上げるという道もあるかもしれませんが、今は難しいと思うので、厚生年金に加入する人たちが増えるというところは目指してはいるところ。

あとは、日本経済が成長すれば、年金額も増えます。そこで日本経済をどうしようかと考えたとき、自分が生み出すような付加価値をたくさん提供できれば、経済は成長していくので、そこは年金増額にも繋がっていくのではないかなと思っています。

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〈プロフィール〉

頼藤太希さん
マネーコンサルタント
中央大学商学部客員講師 日本年金学会会員
「人生に必要な年金の常識」など著書100冊