旧統一教会などの信者を親に持ついわゆる「宗教2世」を対象にした大規模調査が行われました。この調査で、信仰を理由とした体罰を経験した人が回答者の2割近くいたことが分かりました。
■「火の上歩かされた」「寝ずにお経」信仰が理由の“体罰”2割が経験
宗教2世らおよそ1100人を対象に行われた大規模調査。
社会調査支援機構チキラボ 荻上チキ代表
「回答の中には10歳未満の段階で、火の上を歩かされたとか、滝行をさせられたとか、寝ずにずっとお経を読むことを強いられたとか、様々な体験を持った方がいる」
結果、調査に対して全体の18.2%の人が6歳~9歳までに家族から「信仰を理由とした体罰を経験したことがある」と答えたということです。
「子どもでも親や教団から離れられる制度の整備」を求めた人は、およそ7割にのぼりました。
社会調査支援機構チキラボ 荻上チキ代表
「信仰を口実に行われる宗教的虐待から、子どもが離脱する権利を確保すること、それが特に大事だと思います」
■「今国会難しい難しいと…」被害者救済の新法“断念”の可能性?
一方、国会では、旧統一教会の被害者救済法案をめぐる与野党協議が依然、難航しています。
立憲民主党 長妻昭 政調会長
「(与党側は)新法について『今国会難しい、難しい』と。今国会、本当にやる気があるのかなと」
野党側はマインドコントロールによる悪質な寄付を取り締まる新法案を提案していますが、与党側は「マインドコントロールの定義が難しい」などとして、新たな法律の制定について、性急に結論を出すことには慎重な構えです。
今国会での新法の成立は断念に追い込まれる可能性もありそうです。