スーツを着てみて驚いた
息子が着てみたところ、借りたスーツはちょっとウェストが大きいだけで、ほぼぴったりだった。「良かった!良かった!」と2人で喜んでいると、涙があふれてきた。もう泣いても大丈夫だ。

午前10時ごろ、「絶対に間に合わない」と思っていた大学の入学式には余裕で着いた。スーツ姿の息子を見て、「良かった」と改めて思った。数時間前までここにいられると思っていなかった入学式。保護者席でまた涙があふれてきた。息子の前以外では泣きっぱなしの一日だ。

おかかさんをはじめ、SNSで励ましたり祈ってくれたりしてくれた人たちのために、後ろ姿を撮って投稿した。アイディアを出してくれた人、心配してくれた人、応援してくれた人、みんなに感謝の気持ちを込めた。

この報告の投稿にも、たくさんの人から「間に合ってよかった!」「紳士服店で働いています。何がすごいってほぼぴったりなサイズ感....同じ身長でも肩幅違うだけでサイズ変わるし、足の長さも人によって全然違うし、よく巡り会えましたね」「世の中捨てたもんじゃない」「ミニドラマのようなスピードと完璧なエンディングで感動」「入学おめでとう!」などなど、お祝いのメッセージが次々と届いた。
自分の失敗が招いたトラブルで猛反省している。でも、結果としてこんなにたくさんの人から入学を祝ってもらえる大学生もなかなかいないと思う。おかかさんだけでなく、みんなの応援のおかげで奇跡が起こったと思った。

一緒の高校から進学した友達と3人で撮った記念写真。スーツ姿の息子は幸せそうに笑っていた。